ストレスと歯ぎしりの関係
2016年4月20日
4月は始まりの季節。
進学や就職、転勤などで生活の環境が大きく変わった方も多いのではないでしょうか。
4月も半ばを過ぎ、新しい生活に慣れた方もいらっしゃれば、なかなか緊張がとけずストレスを感じていらっしゃる方も
おられるでしょう。
ストレスを感じると体に様々な症状であらわれます。
胃が痛くなったり頭痛がしたり、気分が落ち込んでやる気がしなかったり、人によって様々です。
実はお口の中も例外ではなく、ストレスを感じると歯ぎしり(上下の歯を前後左右に擦り合わせる行為)や
食いしばり(強く噛みしめる行為)が酷くなることがあるのです。
また、タッピングと言って小刻みにカチカチと上下の歯を噛み合わせる行為もあります。
寝ている間におこなうことですから自覚症状がなく、私達が歯の摩耗を診て歯ぎしりを指摘しても「やっていません」と仰る方が
ほとんどです。
歯ぎしりや食いしばり、タッピングは体のストレスリリースの1つとも言われているので、決して悪い事ではありません。
しかし過度な歯ぎしり、食いしばりによってご自身の健康な歯を折ってしまったり、セラミックが割れてしまったり、
当院の患者様で金属のブリッジを折ってしまった方もいらっしゃいました。
また歯だけでなく、顎の関節を痛めてしまう方も多くいらっしゃいます。
こうなってしまう前にオススメしたいのが、夜眠る際に装着していただくマウスピース(ナイトガード)です。
プラスチック製のもので主に上の歯に装着していただくのですが、歯同士が直接擦れ合うのを防止し、
顎の筋肉の過度な緊張をほぐしてくれます。
使いはじめは異物感が強く、慣れる前に挫折してしまう方もいらっしゃいます。
しかし一週間もすると体が慣れてきて、はじめはとても使えそうにないと仰っていた患者様がマウスピースが無いと
眠れないとまで仰ってくださるようになるのです。
歯ぎしりや食いしばりを完全になくす事はできません。
他院で歯並びが原因と言われたので矯正治療をおこなったが、歯ぎしりは治らなかったという患者様もいらっしゃいます。
歯ぎしり、食いしばりの原因は様々でまた個人差も大きく、同じ方でも症状が強い時期とそうでない時期があり
波があるのです。
「ストレスは万病の元」と言われていますが、ストレスを感じずに生活するのは不可能ですよね。
ですから出来るだけストレスを溜めずに、適度にストレス解消をしながら夜はナイトガードを使って歯や顎関節を守って
上手にストレスとつき合っていきたいですね。
プロビジョナルレストレーション その2
2016年4月19日
先日、当院の仮歯(プロビジョナルレストレーション)について、簡単にお話しさせていただきましたので
本日はより詳しくお話しさせていただきますね。
みなさん過去に受けた治療で、仮歯と本物の歯(セラミックや被せ物)が全然違う形で出来上がってきた。という経験はありませんか?
もしくは仮歯はイマイチ気に入らないけど、きっと本物の歯は綺麗に出来上がってくるだろう、、、と思っていたらやっぱり
本物の歯もイマイチだった、、、など。
当院ではまずそのような事はあり得ません。
先日もお話しさせていただきましたように、当院が考える仮歯は設計図(診断用ワックスアップ模型)から導きだされた
形態で本物と同じ機能が備わった仮歯だからです。
しかしそのような精密な仮歯を入れても1発でドンピシャリ!!とはいきません。
特に長い期間歯が無かった方は歯を入れたことで体が予想外の反応をする事があります。
また、患者様が実際使ってみて咬みずらさを訴えたり、使用中何度も仮歯が取れたり、壊れたりと様々な事が問題が
おきることがあります。
その問題こそ私達が1番知りたい情報なのです。
仮歯を使用していただきながら、その形態が患者様の体に受け入れられる形なのかどうかを評価していきます。
また、見た目も患者様にとっては非常に重要です。1番重要と言っても過言ではないかもしれません。
患者様のお好みやイメージを機能が許す範囲で仮歯に反映していきます。
このように時間をかけて形を煮詰めていくことで、見た目も美しく機能的な歯の形態が生まれるのです。
ですから仮歯をお入れして使っていただく事は省くことのできない治療の1つです。
硬いもの(おせんべいや氷)やガム、キャラメルが一定期間召し上がれない煩わしさやストレスはありますが、
どうか皆様ご理解下さいますようお願い致します。
4月10日(日) 広島SJCD講演会
2016年4月18日
4月10日(日)は、G7広島外相会合があり、広島市内は交通規制
など厳戒態勢の中
広島で大河は、一日講演をしてきました。
午前中は、closed で広島SJCDのメンバーの先生方のみ参加で
午後は、100名ほどの先生方に講演をしました。
講演内容は、大河の得意とする
MI 審美修復治療
MI治療とは、最小限の治療で最大限の結果を引き出す治療です。
特に
ポーセレンラミネートベニア
は、歯の表面を最小限に削り、そこへポーセレンというセラミックで
作った薄いシェルを接着して、歯の色や形を理想的に変えます。
大河の症例は ↓
http://www.daikanyamadental.com//case.html
最後に広島SJCDの皆様と記念撮影しました

プロビジョナルレストレーション
2016年4月16日
本日のブログはいきなり専門用語からスタートさせていただきました。
「プロビジョナルレストレーション」とは何でしょう?
当院の治療過程において決して省くこの出来ないステージであり、患者様にとってもなくてはならないものです。
答えは、、、仮歯です。
「仮歯」と言っても、材質がプラスチック(アクリリックレジン)なだけで、お口の中の設計図(診断用ワックスアップ)
から導きだされた形態、機能を付与したものですから、ただの仮歯ではありません。
みなさん仮歯と聞くと、「前歯や目立つ部分の治療中に見た目をそれなりに保つために入れるもの」と思われがちですが、
当院では奥歯の治療でも必ず設計図をおこし、それに基づいたプロビジョナルレストレーションを作製し、治療中はそれを
お使い頂きながら、形態、機能、清掃性を評価し、最終修復物に反映させていきます。
次回はより詳しく、プロビジョナルレストレーションについてお話しさせていただきますね。
今すぐ始められる虫歯&歯周病予防
2016年4月15日
こんにちは。
今日は一日良いお天気でしたね。
昨日、一昨日と2日間にわたってお口のケアについて長々と語ってしまいましたが、
年に2~3回の歯科検診には行けたとしても、毎日の歯ブラシはなかなかねぇ、、、というのが皆さんの正直なお気持ちではないでしょうか。
しかし、諦めないで下さい!!
仕事でほぼ一日外に出ていて移動が多く、昼食もゆっくりとれない方、
子育てに忙しく自分の時間がなかなかとれない方、
わかっちゃいるけど面倒くさくて、つい後回しにしてしまう方でも今すぐに始められる予防法があるんです。
それは食後や口寂しい時にキシリトールのガムやタブレット(ラムネのようなもの)を取り入れることです。
キシリトールには虫歯の原因菌であるミュータンス菌が歯(カルシウム)を溶かす酸を吐き出させないようにする効果があります。
また、ガムやタブレットにより唾液の分泌が促され、自浄効果が高まります。
私達の唾液の中には殺菌効果があるため、唾液がたくさん出る方のほうが自浄効果も高く、虫歯や歯周病のリスクを
少なくすることができます。
たくさんの種類がありますので、その日の気分でいろんな味を楽しみながらリフレッシュもかねてガムを咬んでみては
いかがでしょうか。
また当院でも扱っていますが、虫歯菌、歯周病菌のどちらにも効果があるタブレットもあります。(少々お高めですが)
ご興味のある方はスタッフにご相談下さい。
みなさま、良い週末を。
プロフェッショナルケア(クリーニング)とホームケア(歯磨き)その2
2016年4月14日
昨日は当院のプロフェッショナルケア(クリーニング)のお話をさせていただきましたので、
本日はご自宅でおこなうホームケア(歯磨き)についてお話しさせていただきますね。
よく患者様に、「お薦めの歯磨き粉は何ですか?」「歯ブラシはどのメーカーがいいですか?」という質問を受けます。
当院では歯磨き粉に関しては、研磨剤のあまり入っていないもの(特に顆粒が入ったものは使わないようお願いしています)
をお薦めしています。
虫歯のリスクが高い方にはフッ素入りをお薦めします。市販の歯磨き粉にも大抵フッ素が配合されていますので、患者様ご自身で
選ぶことはそんなに難しくありません。
歯ブラシにつきましては、毛先がまっすぐにカットされていてコンパクトなもの、硬さはふつうか少しやわらかめのものを
お薦めしています。
歯の治療が始まると、患者様のお口への意識も高まり歯ブラシはとても頑張ってくださるのですが、習慣として根付くまでに1番時間が
かかるのがデンタルフロス(糸ようじ)です。
薬局でもいろんなメーカーのものが陳列されていますが、フロスや糸ようじは食べカスがはさまったら使うという認識が
まだまだ一般的なようです。
実際、他院にて何年も定期的にクリーニングを受けていた方が歯磨きやフロスの指導を1度も受けた事がないという方が
多くビックリします。
当院では必ず歯磨きとフロスの使い方を指導させていただきます。
指導を受けた事がない患者様は、歯磨き粉が汚れを落としてくれると思っている方が多く、私もこの仕事につくまでは
そう思っていました。ですから歯ブラシにかける時間は1〜3分。もちろんフロスを使った事もありません。
歯磨き粉が泡立ち、ミント味が口の中全体にいきわたればOK!と思っていたのです。
小学生になるまでは親が仕上げ磨きをしてくれていましたので、そこそこ綺麗だったと思いますが、
それ以降はきっと歯肉炎だったかもしれません。あまり憶えていませんが、、、。
話が少しズレましたが、歯ブラシがあたるべきところにあたり、フロスで歯と歯の間の歯垢が取れると、
歯磨き粉をつけなくても驚く程お口の中がスッキリします。
逆に歯磨き粉をつけて磨いても歯垢が残っていると、間もなくお口の中はネバネバしてきます。
歯垢は歯ブラシやフロスをあてなければ落ちないからです。
そして時間が経てば経つ程硬くなり、歯垢が歯石へとなって歯ブラシやフロスでは取り除けなくなってしまうのです。
みなさん、1日1回(できれば寝る前に)でかまいませんので、歯ブラシ+フロスでお手入れをしてみてください。
翌朝起きた時のお口のネバつき、口臭が全然違いますよ!
使い方がわからない、うまく使えないなどの理由で洗面所の引き出しに昔買ったフロスや糸ようじが眠っている、、、
おまかせください!そんな方こそ、ぜひ当院にお越しください!
クリーニングと併せてホームケアもしかっり指導させていただきます
みなさまのご来院をお待ちしております♫
プロフェッショナルケア(クリーニング)とホームケア(歯磨き)
2016年4月13日
昨日は治療後のケアの重要性についてお話をさせていただきましたので、
本日は当院でおこなっているプロフェッショナルケア(歯のクリーニング)についてお話しさせていただきますね。
まず、当院でおこなうプロフェッショナルケアは1回のお時間を最低でも1時間はいただきます。
汚れや歯石の着いている量、歯周病の状態により回数は異なりますが、衛生士はマイクロスコープと拡大鏡を使い分け
ながらクリーニングをおこないます。
昨日、医師や衛生士の技術で治療の予後、歯の寿命が違ってくると申し上げましたが、歯石やタバコのヤニ、
コーヒー、紅茶などの着色汚れの除去は除去時に歯の表面を傷つけてしまうことがあります。
深く傷をつけてしまうとそこから虫歯になってしまう事があるので慎重におこないます。
特に歯周ポケットの中の見えない部分の歯石の除去はとても難しく、しっかりとトレーニングをしている衛生士でなければ
的確に歯石にアプローチすることはできません。
衛生士はレントゲンを見ながら、頭の中で歯の形態を3次元的にイメージし、同時に指先の感覚で歯石を感じ取り歯石を除去していくのです。
そして、歯石や汚れを除去した後は徹底的に磨き上げていきます。
歯石は唾液中のカルシウムと結びついて硬くなったもの、汚れは細菌やバクテリアと結びついてバイオフィルムとして歯にこびり付いていますので、
除去した後は歯の表面が細菌によってザラザラした状態となっているのです。
ザラザラのままにしておくと、そこにまたすぐ歯石が付着したり、虫歯になってしまったり、逆に着色汚れが付きやすくなってしまいますから
徹底的に磨きあげて、歯石や着色汚れの再付着を予防していきます。
そして仕上げはフッ素を使い、歯質の強化を促します。
だいぶ長い文章となってしまいましたが、当院ではこのようにプロフェッショナルケアをおこなっています。
丁寧におこなうと1時間はかかってしまいますし、重篤な歯周病の方だと回数も多くかかってしまいます。
どうかみなさん、年に3回は歯科を受診して、検診とプロフェッショナルケアを受けてください。
歯のくすみも取れて歯がツルツルになり、とっても気持ちが良いですよ~♪
明日はホームケアについてお話しさせていただきますね。
審美歯科治療の後は、、、
2016年4月12日
審美歯科治療と聞くと、見た目だけを美しくする美容治療と混同されがちですが、
当院の考える審美歯科治療はそうではありません。
もちろん見た目の美しさも重要ですが、健康な状態で良く咬めるということが大前提です。
見た目が美しくなっても、歯としての機能を果たさなければ意味がありません。
そして、その美しく健康な状態をできるだけ長く維持していただきたいと考えています。
そのため当院では治療だけではなく、患者様ご自身でおこなっていただくホームケア、
定期的におこなう衛生士によるプロフェッショナルケアをとても大切にしています。
ほとんどの方がこれまで歯のクリーニングを受けられた経験があると思いますが、
実はクリニックによってクリーニングの技術はかなり異なります。
これは治療にも言えることですが、歯科はすべてが手技となります。
内科のように「お薬を飲んで様子をみてくださいね」ということはほとんどありません。
虫歯であれば歯を削りますし、歯周病であれば手術をします。
クリーニングでは小さい刃のついた器具を使い、歯石を除去します。
このようにすべての治療が人の手でおこなわれますので、受けた治療やクリーニングによって
治療の予後や歯の寿命が全然違ってきてしまうのです。
次回は当院でおこなっているプロフェッショナルケア、ホームケアの重要性について
お話しさせていただきますね。
審美歯科治療その2
2016年4月11日
ラミネートベニア、オールセラミッククラウン、インプラント、、、etc
インターネットで検索すると簡単に治療方法や費用、治療期間などがわかる時代です。
しかし、受診された患者様にいざ上記の治療方法について詳しくお話しすると、中でもラミネートベニアのメリットを
ご存じない方が意外に多いなぁと実感することが多々あります。
「材質はセラミックでセラミックのシェルを歯に貼る治療」ということはだいたい皆さんご存知だと思います。
しかし、ラミネートベニアはシェルを貼ることからお手軽で簡単な治療に思われがちですが、1番難しいと言っても過言ではない治療です。
患者様の希望する歯の形から歯を削る量を導き出し、0.3mm~0.5mm程(必要最小限)歯を削っていくのです。
ラミネートベニアは歯の表層のエナメル質に接着することで、強度が生まれます。削り過ぎてしまえばエナメル質は失われてしまいますし、
削る量が少な過ぎると患者様の希望する形や色のセラミックをつくれません。
ですから過不足なく削ることがとても重要となってくるのです。非常に繊細な治療のため必ずマイクロスコープを使うのですが、
時々院長が息を止めて集中しているのがわかります。
その緊張感が伝わってきて私の呼吸も浅くなってしまうくらいです。
最近ではラミネートベニアの適応症も増えてきており、歯をほとんど削らずに歯の形、色、隙間などを改善できます。
矯正は出来ないけど歯並びを綺麗にしたい方、ホワイトニングをしたような白い歯をキープしたい方、歯茎が痩せてきて生じた隙間を
埋めたい方など、、、歯をほとんど削らずに様々なニーズに対応できるのがラミネートベニアの最大のメリットだと思います。
HP内の症例ページにもラミネートベニアの治療例が沢山載ってますので、ぜひご覧になってくださいね。
マイクロスコープを用いた審美歯科治療
2016年4月8日
この数日マイクロスコープについていろいろとお話しをさせていただきましたが、
当院では代官山で開業した約16年前からほとんどの治療にマイクロスコープを使用しています。
特に院長の大河が最も得意とするラミネートベニアの治療にはマイクロスコープが必要不可欠です。
一昔前はぐるりと360°削ってクラウンを被せる治療が一般的でしたが(現在でもまだ一般的かもしれませんが、、、)
海外では何年も前からすでに「最小限の歯の侵襲で最大限の効果を上げる」というコンセプトにシフトしています。
当院の治療理念を読んで下さってる方はご存知だと思いますが、大河もそのコンセプトで日々臨床に取り組んでいます。
次回はラミネートベニアの治療方法、適応症ついて詳しくお話しさせていただきますね。