歯のメンテナンス

虫歯や歯周病にならない方法は、すでに「確立」されています

このようにお考えではないでしょうか？

• 虫歯／歯周病になるのは避けられない
• 歳をとると、歯が抜け落ちる
• 悪くなっても治療をすれば大丈夫

これは「すべて」誤った認識です。
正しい認識は下記になります。

• 虫歯／歯周病は防ぐことができる
• 生涯、ご自身の歯で生活できる
• 治療すればするほど歯の寿命は短くなる

これまでの歯科医療は「削って詰める」の繰り返しでした。

そのため、患者さんも、虫歯になれば削れば大丈夫、虫歯になることはしょうがない、歳を重ねると歯が抜け落ちてしまうものと、誤った理解を植え付けられていました。

次の統計をご覧ください。
この認識が誤っていることが理解できると思います。

国別の「定期検診受診率」と
「残っている歯の本数」の相関

この統計は「歯科医院で定期的なメンテナンスを受けている割合」と、「80歳の時に残っている歯の本数」の相関関係を国別に示したグラフになります。

先ほどもお伝えしましたが「日本」は「悪くなってから歯医者に行く」行動が多いため、定期的なクリーニングを受けている方はわずか2％しかいません。

しかし、歯科先進国である「欧米」は70％以上の方が、定期的なクリーニングを受けています。

その結果、80歳になった時、残っている歯の本数は「日本：8本」「欧米：15本以上」となります。

つまり、「定期的な歯のメンテナンス＝虫歯／歯周病の防止」ということがわかります。

ここで次のような疑問が生まれると思います。

「なぜ歯医者でメンテナンスをするだけで虫歯予防になるの？」
「毎日、しっかり歯磨きしていればいいのでは？」

この疑問の答えは、日々のブラッシングではどうしても落としきれない汚れ（歯石）があり、それが原因で虫歯などに なってしまうからです。

この汚れは特殊な機材を利用しなければ除去できないため、歯科医院での専門的なメンテナンスが必要になるのです。

いかがでしょうか？
次節より、当院が行っている歯のメンテナンスに関してお伝えしますので、興味を持たれた方、そのまま読み進めて下さい。

当院が行う予防処置の「特徴」

処置を始める前に、患者さんの今のお口の状態やリスクなどを、検査を通して総合的に診断していきます。その上で、患者さんの生活スタイルに合わせた予防プログラムを立案し、処置に入っていきます。

行う検査の一部をご紹介します。
お口の状態によって行う検査は患者さんごとに異なります。

唾液検査

唾液にはたくさんの「細菌」が含まれているのですが、これを分析することで、患者さんのお口の状態が細菌レベルで把握することができます。この情報をもとに、患者さんオリジナルの治療計画を立案します。

遺伝子検査

「遺伝子検査」では、PCR（ポリメラーゼ連鎖反応）による増幅をリアルタイムに測定することで、感染している歯周病菌の種類を特定し、かつその菌数を測定します。

CT検査

歯周病が進行すると「顎の骨」が溶かされます。
その状況をCT撮影により精密に分析します。

ポケット検査

歯周ポケットを測定し、歯周病の進行度合いを確認します。

口腔内写真

お口の状態を細かく記録することで、磨き残し、噛み合わせ、歯並び、治療後の変化等を評価します。

効率的にお口の汚れを落とす考え方「GBT」

GBT（Guided Biofilm Therapy）とは、歯科先進国スウェーデンで生まれた予防システムです。

従来の方法と大きく異なるのが「バイオフィルム」への着目です。

虫歯や歯周病は「細菌」が引き起こす感染症ですので、細菌の塊である「歯垢／歯石」を除去することが大切なのですが、それらを守る「膜」が存在し、それが「バイオフィルム」です。

従来法では、このバイオフィルムを効果的に除去することはできませんでしたが、予防先進国であるスウェーデンのイエテボリ大学が有効性を認めている「スイスEMS社のエアフロー」を利用することで、バイオフィルムを効果的に除去でき、その中に潜んでいる細菌をしっかり除去できるようになりました。

当院ではこの機器を利用し、効率的、そして効果的な歯のメンテナンスを行っています。

患者さんごとに「担当」の歯科衛生士がつきます

予防処置は、予防／歯周病治療のプロフェッショナルである「歯科衛生士」が担当します。当院では「担当制」を採用してるので、患者さんごとに担当の歯科衛生士が付きます。

患者さんのお口の状態の他、生活習慣等をしっかり把握し、患者さんに合ったお口のメンテナンスを行います。