マイクロスコープMICROSCOPE
マイクロスコープの性能
世界中からマイクロスコープを使った治療を行う医師が集う学会、
AMED / Academy of Microscope Enhanced Dentistry (米国マイクロスコープ歯科学会)の
日本で一人の理事に就任しました。
2014年11月14日~16日にアメリカ・ワシントンD.C.で開催される学会で講演を予定しています。
代官山アドレス歯科クリニックでは各診療室にマイクロスコープを設備しています。
このマイクロスコープは
人間の視野の4~24倍もの視野で治療が可能な医療用顕微鏡です。
このマイクロスコープを利用することによって、より精密な治療が行えるので、無駄に歯を削る心配がありません。MI治療の実践には欠かせない高度な診療機器です。
各診療室にマイクロスコープを設備することで、当院へご来院されるすべての患者様にクオリティの高い治療を提供しています。
また各診療室は完全個室です。診療室を完全個室にすることで少しでも患者様にリラックスしていただきプライバシーを守れる環境をご提供させていただいています。
マイクロスコープを用いた根管治療
マイクロスコープを用いた根管治療は、なぜ時間がかかるのでしょうか。
歯根は目に見えない場所にあるため、普段あまり意識しない場所かもしれません。
しかし、歯根は建物でいうと基礎の部分にあたり、歯や補綴物・補修物を支えるために重要な働きをしています。
マイクロスコープによる治療例
コンポジットレジン充填
虫歯におかされてしまったところだけを削り、樹脂とセラミックの粉でできた材料を接着します。
科学的に歯の色を測定し、何色もの色を重ねて患者様の歯の色に合わせていきます。
仕上がりは顕微鏡でみても歯と詰め物を境目がわからないほど。二次う蝕のリスクも低くなり、詰め物が長持ちします。
補綴物・修復物の形成
歯ぐきを傷つけないよう、補綴物・補修物と歯の境目にあたる部分を形成していきます。
精密に形成された境目は、補綴物・修復物の精度を高くします。
適合の良い補綴物・補修物はメインテナンスがしやすく、歯を長持ちさせることにつながります。
根管治療
歯の神経は多い時で4本、5本に枝分かれし、曲がりくねっていたり、とても複雑な形をしています。
小さな歯の中のさらに微細な部分の治療である根管治療は、肉眼ではとらえがたく、おのずと限界がありました。
しかし、マイクロスコープを用いた場合、根管の壁の状態、先端を正確に把握できるため、治療の成功率は高くなり、再発のリスクは低くなります。
歯周外科治療
顕微鏡下でおこなうため、傷口も小さく、痛みや腫れがほとんどありません。
マイクロスコープQ&A
- マイクロスコープとはどういったものなのか?
- マイクロスコープというのは、歯科用の顕微鏡の事で、これを使った治療を顕微鏡治療といいます。 拡大鏡よりもさらに倍率も解像度も高く、肉眼の4倍〜30倍の拡大視野を確保することができます。 最も大きな利点は、精密な治療ができるということです。 肉眼では見えなかった部分まで見える事によって、傷口が治りやすくなったり、跡が残らなくなったり、虫歯治療などでも該当箇所だけ小さく削る事ができるなどの効果があります。 これまでは手探りで行われていた治療が、マイクロスコープを通して目で確認しながら治療が行えるようになりました。 アメリカでは、1998年の段階で根管治療専門医はマイクロスコープを使用することが義務づけられたということですが、日本ではまだ導入が進んでいないのが実情です。 最近では急速に広まっていますが、それでも普及率は2〜3%にとどまっていると言われています。
- マイクロスコープを使った治療の特徴は?
- 肉眼の限界を超えて見えなかったものが見えるようになり、取りきれなかったものが取れるようになるため、治療の精度が格段にあがります。肉眼できれいに詰められたと思っても、マイクロスコープで観るとギャップがあることが数多くあります。 患者様にはよく見えなくても、被せたものにも繫ぎ目があり、それが歯茎の中にまで入っている場合には適合性が命となります。そこがきちんと適合していないと、歯肉が反応して歯周組織が炎症を起こしたり、二次的な虫歯になってしまったりすることもあります。 精密であるという事がいかに重要であるかを歯科医師も患者様ももっと認識するべきだと思います。 また、従来の拡大鏡では、別に光源が必要なため、影ができてしますという問題がありましたが、マイクロスコープにはもともと光源がついているので、見たい部分に光が届き、はっきりと目視しながら治療を進める事ができるようになりました。
- マイクロスコープならではの治療とは?
- マイクロスコープが最も威力を発揮するもののひとつが根管治療です。根管治療では、診断の段階から大きな役割を果たしています。 肉眼ではもちろん、レントゲンを撮ってもわからない部分をマイクロスコープで見たらヒビが入っていたというケースもあります。 根管は非常に細く複雑な形態をしています。そこに小さな器具を通し、清掃したり形態を整えたりするといった極めて高度な技術が必要とされます。しかしながらこれまではこの根管治療を手探りで行っていたため精度には限界があり、細菌が残って痛みが生じたり、膿がたまって腫れたりしてしまうこともありました。これに対し、マイクロスコープを使った治療では、拡大するだけではなく、LEDなどの強い光で根管の中を照らすので、汚れて感染している部分をはっきり見る事ができ、その汚れなどを的確に、徹底的に取り除くことができるようになりました。
- マイクロスコープによって変化する治療法とは?
- マイクロスコープを取り入れる事で、ピンセットや針・糸といった道具も小さく繊細になっていきます。歯を削る際も、これまではすごい回転数のタービンという器具で、水を沢山出しながら削っていくのですが、その様子をマイクロスコープで見ると、歯を削るというよりも、あたかも叩き壊しているように感じます。これに対して、マイクロモーターという器具は、低速回転で熱が出にくく、あまり水をかけずに済み、軸もぶれにくくなっています。 さらには、超音波を使ったタイプもあるんですが、これはかなりスムーズで精密な形成が可能となっています。マイクロスコープを使う事で、削る量も少なくなってくるし、切ったり縫ったりする部分も非常に小さくなっています。 裸眼の場合と比べて、何ランクも上の治療になっていると感じています。